洗足池小学校の生徒を招き、留学生15人(日本語研修コース(理工学系)・GSEP(日本語初級))の2024年度合同最終発表会を開催

2025年3月14日 公開

東京科学大学リベラルアーツ研究教育院(ILA)は、1月16日、日本語研修コースの8人の留学生と日本語初級クラスを受講する融合理工学系国際人材育成プログラム(GSEP)学士課程1年生の7人の留学生の合同最終発表会を、Hisao & Hiroko Taki Plazaイベントスペースで開催しました。

日本語研修コースでは、日本語未習の国費研究生を対象とした週5日で約4ヵ月間の日本語を学ぶ集中コースを開講しており、3・4クォーターは受講生6人(そのうち5人は国費研究生、1人は特別受講生(修士課程1年生))が所属しています。また、来日前に日本語を勉強してきた中級・上級の留学生2人も、学外研修や希望のあった大学院の日本語科目を聴講し、修士入学のために日本語を磨いてきました。GSEPの学士課程1年生7人は週2日で1年間、日本語および日本文化を学んできました。これらの留学生15人が合同最終発表会に参加しました。今回の留学生15人の出身国は、タイ(6人)、トルコ(2人)、アラブ首長国連邦(UAE)・インド・インドネシア・ウクライナ・カナダ・パキスタン・フランス・(各1人)の計9ヵ国です。

日本語研修コース生の集合写真

発表会では、各自が製作したポスターの内容を日本語で説明し、研修や授業での学習成果を披露しました。内容は留学生が自由に選んだもので、母国・故郷の歴史・伝統文化・ユニークな現代文化の紹介など多岐にわたりました。以下は発表テーマのリストです。関口秀俊執行役副学長をはじめ、指導教員、研究室の友人、先輩留学生など、東京科学大学の多くの教職員・学生が発表を聴きました。

  1. 「大きなインドの結婚式」
  2. 「私のふるさと―タイのチェンライ―」
  3. 「パキスタン」
  4. 「イスタンブール」
  5. 「ウクライナの文化と伝統:料理、服装、地理」
  6. 「パリ2024オリンピック大会-オリンピックは都市にどのように貢献したか-」
  7. 「面白いタイらしさ」
  8. 「カナダ―移民の国―」
  9. 「タイのモダンファッション」
  10. 「インドネシアの誇り コモドドラゴン」
  11. 「タイの楽器」
  12. 「UAEの観光スポット」
  13. 「変なタイの料理」
  14. 「トルコの町コンヤ」
  15. 「タイの水上マーケット」

また、日本語研修コース生がこの発表会に先駆けて訪問した大田区立洗足池小学校から5・6年生と先生合わせて約130人、日本語研修コースの鎌倉フィールドツアーでガイドを担当された神奈川県のボランティアガイド団体KSGG(Kanagawa Systematized Goodwill Guide Club:神奈川善意通訳者の会)の会員4人が発表会を訪れ、留学生との交流を深めました。

発表会では、関口執行役副学長が小学生を歓迎する言葉と留学生への励ましの言葉を述べ、洗足池小学校の伊藤聡校長と小学生の代表者からは、発表会への招待に感謝する言葉や発表に対する感想がありました。

洗足池小学校の生徒たちを前に発表する留学生
小学生への歓迎の言葉、留学生への励ましの言葉を送る関口秀俊執行役副学長
洗足池小学校の伊藤聡校長からのコメント

留学生のコメント

  • It was set up and was so happy to see the guests being excited to view our work.
  • Great experience on presenting with small group of people.
  • It was a nice event. One particular thing I'll remember is the students played rock-paper-scissors game to decide who will answer my "dore nitsuite kikitai desu ka" question. It was so cute.
  • Presentation was a great experience. It helped a lot in speaking Japanese to level we have learned so far. I enjoyed it. I had such a great time!
  • Even if my presentation was a bit long, the kids were trying to stay interested and asked some questions. On the second presentation I did I tried to create more interactions by also asking questions and making small quiz in the middle of the presentation. It was fun!

(日本語訳)

  • 準備がしっかり整えられていて、ゲストの皆さんが私たちの作品に興奮している様子を見ることができて嬉しかったです。
  • 少人数のグループで発表するのはとても良い経験になりました。
  • とても素敵なイベントでした。特に印象に残っているのは、私が「どれについて聞きたいですか?」と質問したとき、学生たちがじゃんけんをして答える人を決めていたことです。本当にかわいかったです。
  • 発表は素晴らしい経験でした。これまで学んできた日本語を話す良い機会になり、とても楽しかったです。素晴らしい時間を過ごしました!
  • 私の発表は少し長かったにもかかわらず、子どもたちは興味を持ち続け、質問もしてくれました。2回目の発表では、もっとインタラクションを増やすために、質問を投げかけたり、途中でクイズを入れたりしました。それがとても楽しかったです!

日本語研修コースとは

年に2回開講する国費外国人留学生を対象とする日本語の集中講座です。定員に余裕がある場合は、学内から特別受講生を募集します。本コースは、来日直後の学生に対する日本語初級レベルの能力養成を目的としています。コース終了までにやさしい日本語で口頭発表ができる程度の語学力が身につきます。また、異なる文化背景を持った留学生同士が、日本の生活についての情報交換や、心の寄りどころとなる「集いの場」や「学び合いの場」の機能を果たしています。
授業の中では、鎌倉ツアー、防災体験学習施設「そなエリア東京」での災害シミュレーション体験、美術館でのアート体験やツアー参加、洗足池小学校・清水窪小学校(両校共大田区)との交流など、留学生が地域の人々や日本文化に触れる機会や留学生活を安心して送るためのサポートを提供しています。

GSEPとは

GSEP(The Global Scientists and Engineers Program :融合理工学系国際人材育成プログラム)は、英語で学位が取得できる融合理工学系の学士課程教育プログラムです。GSEP留学生(学士課程1年生)向けの日本語科目(日本語第一 GSEP)では、日本語を初めて学ぶ学生や日本語初級レベルの学生を対象に、日本語運用能力の育成を目指しています。話す・聞くを中心とした学習で日本語のコミュニケーション能力を伸ばし、日本語が全く分からない学生が、日常生活で使う基本的な日本語を理解できるようにします。

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日本語・日本文化セクション 日本語研修コース
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