Science Tokyoのみんなが考えた8つの「科学って、何?」
Science Tokyo (東京科学大学)のオープニング企画として、「科学って、何?」を全学生・教職員から公募し、その中から8つをScience Tokyoの各キャンパスで掲示しています。8つの言葉に込められたScience Tokyoみんなの思いを深掘りします。
Science Tokyoのオープニングを飾るイベントとして、学生と附属高校の生徒、教職員の一人一人が考える「科学って、何?」を公募し、2024年7月から8月にかけて200近くの回答がありました。応募者からは、科学を短く表した言葉と、その言葉を選んだ理由や想いのこもったコメントも添えられました。回答を8つに集約し、その言葉を象徴するオブジェクトと合わせて各キャンパスで掲示しています。
多くの人から集まった言葉とコメントは、別の言葉を選んでいても共通する思いもあれば、同じ言葉でも人によってそこに込められている想いは異なっていることもありました。ここでは掲示された8つの言葉だけでなく、応募者の皆さん全員から寄せられた言葉やコメントも盛り込みながら深掘りします。思いもつかなかったつながりや観点が見つかるかもしれません。広くて深い科学を探検してみましょう。
科学って、何?
科学って、未来。
今が十分満足、それも良い。でも、もっと幸せな「未来」につなげたいと思ったっていいじゃないか。過去の人々のそんな想いがいくつも積み重なって、想像にしかなかったことを実現してきた。科学はこの瞬間も「今」の少し先、一瞬一瞬を生み出していく。
科学って、人の温もり。
科学って何のために存在しているのだろう。人の命を助けるため、豊かな生活をおくるため、どれも一人だけでは困難だ。いろいろな背景の人を尊重し、たくさんの人と協力する中でなせることはきっと大きい。大事なのは、人とつながり人の気持ちに寄り添うこと。
科学って、無限。
無限という可能性は、私たちに生きる喜びを与えてくれる。今よりもっと先へ先へと追い求めることで、新たな知や発明へつながる楽しさが生まれる。数多くの人を助け、暮らしを支えるという充実感と優しさが広がっていく。大学はその種をまき、一人一人が無限大の花を咲かすだろう。科学は無限に進歩できる。
科学って、魔法。
謎を解き明かす、あの高揚感。想像の限界を超える体験が、人の感情を大きく揺さぶっていく。魔法は、人の心と理性の両方に響いていく。心の中の憧れを形にするとき、それを支える理論がこの体験を学びと力に変えていく。
科学って、創造力。
「なぜ。」「これは何?」と問いを持つことが鍵となる。新しい扉を開いたら、もう確かめずにはいられない。疑問はエンジンであり、想像は燃料となる。自分の心の赴くままに探求しよう。
科学って、浪漫。
理想へむかう地図を頼りに、困難を乗り越えて進んでいく。時には寄り道することも、袋小路に迷い込むこともあるかもしれない。まだ見ぬ領域へ踏み出す勇気はきっと、自分にとっての宝が見つかる第一歩。
科学って、自由。
未知を解明し、自然現象の理解が深まるほど、選択の幅が広がっていく。例えば医学の進歩は病の束縛を解き、健康で豊かな人生を選ぶ力を私たちに与えてくれる。そして一人一人の自由な好奇心が原動力となり、未来の世界を形作っていく。
科学って、灯。
分からなかったことを突き詰めようと努力を続けると、ビビッと急に視界が開けることがある。その積み重ねで、私たちが「知る」ことのできる範囲がどんどん広く照らされていく。そして、今後進む道に不安を感じる時や将来に迷った時には、先を明るく示してくれる道しるべとなってくれる。